当方のオークションにアクセス頂き、ありがとうございます。 本花梨にてオーディオ用のインシュレーターを製作しました。
今回もリボン杢とガラス質の艶が美しい仕上がりです。
何度加工しても、本花梨の持つ美しさには驚かされます。

30年ほど前に床柱として製作された材料を製材し直して製作しております。
曲がりや割れが殆ど無い良材でした。
床柱にされたのが約30年前、狂いの無さから中までしっかり乾燥していますから、自然乾燥にも時間を割き、木目の細かさから元々大きな材木から切り出した事が推測され、通常の木材より遥かに贅沢な作り方をされています。
本花梨は非常に美しい艶と、綺麗な高音が特徴の銘木です。


材料の反りや割れを取り矩手を出し、58mm×58mmの寸法に削り出し、正四角形から正八角形へ、そして正十六角形へと削り出し、簡易旋盤で円柱型に加工し、25mmの長さに切り揃えました。
木口の角は3mmカット面仕上げとしました。


仕上げの工程ですがペーパー100番→ワトコオイルマホガニー色を塗布→乾燥→ペーパー150番・320番・600番・1000番・1500番・2000番・3000番でウェットサンディング＋乾燥後にワトコワックスを塗布し、乾拭きで仕上げております。
本花梨の艶が良く出ております。

音の傾向ですが、高音が際立ちます。
紫檀や黒檀とは違い、非常に爽やかな音がします。
凛とした高音、引き締まった低音、本花梨の淡い甘い香りが漂うかのような女性ヴォーカルの声、どの音も綺麗に再生させる良い木だと思っております。
所謂ドンシャリサウンドに非常に効果があったのも本花梨でした。
強調し過ぎて輪郭がボヤける低音、妙に甲高い高音が見事に調和され、ヴォーカルの声も良く聴こえるようになり驚いた記憶があります。

過去に出品しておりました本紫檀や紫檀、ローズウッドが妖艶な大人の女性だとすれば、本花梨は少々気の強い乙女と言ったところでしょうか。
見た目も音も美しく、爽やかな印象を受ける銘木です。

※インシュレーターを設置した事で機材そのものや再生される音が数ランク上になるという事ではなく、今までの余計な振動・周波数であったものから発生していた音が整えられた、または加えられた結果、以前より良く聞こえる様になったという様に捉えて頂ければ幸いです。

※メンテナンスについて※
私が製作しているインシュレーターはワトコオイルとワトコワックスで仕上げてあります。
出品する際には表面のオイル・ワックスはしっかり硬化しておりますが、時間が経つにつれて更に中まで浸透して硬化します。
完全に硬化しますと、更に響く様になります。
殆どメンテナンスフリーだとは思いますが、御心配な場合は蜜蝋ワックス等のワックスで磨いて頂ければ長く使用出来るかと思います。
艶が弱くなった場合は柔らかい布で磨いてあげて下さい。
※耐荷重について※
ごく稀に何kgまでのスピーカーに耐えられるのか？という質問を頂く事があります。
比重1前後の寸法60mm角のローズウッドでテストしたところ、プレスを1t掛けてもびくともしませんでした。
また部屋にスピーカーを設置したという想定で、四隅にインシュレーターを並べ、ベニヤを敷き、その上に120kgほどの鉄のプレートを乗せた事もありますが何ら問題はありませんでした。
私の所有するDS-3000は勿論、例えばですがJBLの4344の様な大型のフロアスピーカーであっても問題無く設置出来るかと思います。


また、高温多湿の部屋や土地で使用した場合は乾燥していても動く可能性がありますのでご了承下さい。
天然の材料を使用して製作している事を踏まえてノークレーム・ノーリターンでお願いします。